NO.4 都議会の1人会派に対する
       「いじめ・差別」の実態

 都議会の大会派と呼ばれる自民・公明・民主の議員先生は、
よほど1人会派の議員を嫌っているらしい。


1.はじめに

 1人会派は「1/2の会(柿沢未途)、自治市民(福士敬子)、市民の党(伊沢けい子)
行革110番(後藤雄一)の4名。
 新聞記者に言わせると、1人会派の議員が目立ちすぎていることに神経をとがらせて
いるらしい。
 そこで、議会の運営について協議する「議会運営委員会」で1人会派のいじめ方・
差別を研究しているらしい。
 しかし、議会運営委員会とは、「議会運営を円滑、且つ、能率的、効率的に行う為に
話し合いの協議の場」と定義されている。
 議会運営委員会は公開されている。しかし、議会運営委員会の開かれる前に
「議会運営委員会-理事会」が開かれ、議会運営委員会での協議事項を事前に決める。
この「理事会」は非公開なので都議でさえ傍聴することは出来ない。理事会で1人会派
いじめはすべて決められていた。

 行革110番は「お役人のいじめ方」の著者だが、都議会の大会派は「1人会派のいじ
め方」を研究していたのだ。
 1人会派の「質問時間、討論、そして、会派の呼称の変更、次はどのような
いじめ」を考えているのか?

大会派の先生達がやっかみ・ねたみと言う前に、1人でも多くの議員が積極的に議会
活動・一般質問をしていたら、この「伏魔殿-東京」が「透明-東京」に変わっていた
だろうと思う。


2.1人会派の「質問時間」を変更して、また変更!。

 行革110番が議会に入る以前(2001年6月)は、1人会派の本議会での質問時間は、
第1回定例会から第4回定例会の各回ごとに3分の質問時間が与えられ、この質問
時間は、持ち越し次回に合計6分という事も可能
であった。

 しかし、2001年9月12日の議会運営委員会理事会で、「1人会派の質問時間は各
定例会ごとに3分、そして、この質問時間の繰り越しは認めない」と通告してきた。

 9月27日の第3回定例会で、1人会派の4名は上記のごとく議会運営委員会で決められ
た通り3分の質問時間で「一般質問」を行った。
 翌日の新聞で、1人会派の質問が取り上げられ、「目立たせない」という大会派の
思惑は外れた。そこで大会派の先生達は作戦会議をおこない、1人会派の出番を減らす
ことを考えた。
 11月27日の議会運営委員会の理事会で「1人会派の一般質問の質問時間は年間
13分、1年に1回だけ!
」といじめをエスカレートしてきた。

 行革110番は12月の第4回定例会で3分の質問で調査を進めていたので、一般質問を
見送り次回にすることにした。


3. 1人会派の「討論」を制限

 討論とは、本会議の議場で「現に議題になっている事件に対し、自己の賛成
又は反対の意志を表明すること」とされている。


 翌日開かれる予定の議会運営委員会が、「皇孫殿下御誕生の対する祝意」を都議会と
して表すために、急遽12/3(月)開かれた。
 ここで、大会派の先生達の次なる1人会派いじめ、質問時間に続き、討論の制限
予定通り決定した。
 議会運営委員会の内容は、議会の書記から報告を受けることになっている。
しかし、この日は、書記が『「討論」については議会局の課長から報告がある。』との
こと。待ちくたびれて帰ろうとしていたところ、午後7時過ぎにノックの音。
 課長曰く、『本日開かれた議会運営委員会の理事会で、以下のような「申しあわせ」
がなされた。』とのこと。
 「無所属議員が、毎定例会に討論を行うことはご遠慮いただくが、議長に通告
があった場合、あらためて協議する。」


 事態は、さらに深刻の色を増す。
 行革110番の読みは甘かった。12月18日の議会運営委員会の理事会、
ついに、本会議での1人会派の「討論」が認められなくなったのだ。

12/18(火)議会運営委員会の傍聴記!
 午後2時から開かれる予定の議運理事会が15分程遅れて開かれた。
 理事会の後は委員会ということなので、待っていたが、4時まで休憩というアナウン
スが入った。もめている証拠だ。
 4時になっても再会のアナウンスがない。5時になっても音沙汰なし。
 業を煮やして、6階の議運会議室の前まで行ってみると、そろそろ始まるということ、
やっと5時30分議運理事会が再開! 
 15分程で終わり、6時から行革110番も傍聴できる議運委員会が始まった。
 注目していたのが1人会派に討論をやらせるか否か? 自治市民の福士さんと、市民
の党の伊沢さんが討論を5分づつ要求していた。
 共産・ネットが、討論をやらせるべき!として異議を唱えてくれた。
 起立採決の結果、自民・公明・民主に押し切られ1人会派の討論は認められなかった。
今日の雰囲気だと、1人会派の連中にはこれからも討論させないよ!!!と言っている
ようだ。
 民主のなかに正論? を唱えてくれたのが和田都議だ。
「起立する議員は誰か?」と目を凝らして見ていると、民主の和田都議が座っていた。
民主の意見が割れた!正論を唱えてくれて嬉しく思った。
 ところが、私が議会局に「民主が割れたね!和田さんが座っていたよ。」というと、
「和田先生は立たれました。」という。
詳しく聞くと、少しだが、『腰を浮かした。』ということらしい。
そして、「少しでも腰を浮かせれば起立と見なす。」と言うのだ。
 和田都議がどういう気持ちで、はっきりと起立しなかったかは定かではない。
しかし、本当は座っていたかったと信じたい。

 このように、12月3日の議会運営委員会理事会で、「無所属議員が、毎定例会に
討論を行うことはご遠慮いただくが、議長に通告があった場合、あらためて協議
する。」
としていたが、実際に、議長に通告をした場合でも、12月3日の理事会
の決定通り協議はするが、討論をすることを認めない
採決がなされる
ことになっ
たといえる。



ここからは、みなさんに考えてもらいたいのですが、
このようなことがまかり通るという事実をどう思いますか?
大会派であれば、一人会派の活動を制限してもいいのでしょうか?


参考に、都議会議会運営委員会の一人会派の討論をさせなかった行為が「違法」と
書かれている専門書を見つけたので引用します。

<自治日報社の「議員・職員のための議会運営の実際-15-地方議会研究会編著」
                      319ぺージから320ページ>

「議会は言論の府でから討論を行うことが原則です。議運が討論を行わない事を決定
することは違法です。(320ページ7行目)」
以下、原文の通り。
(2)討論省略の動議は不適法の動議であり、議長は受理する義務がないこと
    (1)討論を希望する議員議長に発言通告書を提出します。議長は通告が熱田時は
     討論を許可する義務があります。
    (2)討論通告議員が討論に入る前に、他の議員が議長に討論省略の動議を提出す
     ることが考えられます。
所定の賛成者がいて動議が形式的に成立しても、討
     論を省略する動議は言論の府である議会の目的に反しますので、不適法な動
     議です。
     このため議長は不適法な動議であることを述べ受理を拒否でき、仮に受理し
     ても動議として取り扱う必要はありません。
   
(3)-略-

(3)議運も討論省略を決定できないこと
    
議会は言論の府ですから討論を行うことが原則です。議運が討論を行わない
   ことを決定することは違法です。
    議運の重要な役割は「議会の運営に関する事項」です。(地方自治法109条の2)。
   これは議会の運営を円滑にするために協議するものであり、発言を認めないため
   に工夫をこらすことではありません。この意味で議運が討論の省略を決定するこ
   とも越権です。
    議運は討論者の数や発言時間を調整するのが目的です。討論の通告があるにも
   かかわらず議運で省略を決定しても、本会議で討論の通告があれば、会議規則が
   優先しますので、会議規則が優先しますので、議長は討論を許可せざるを得ませ
   ん。

 地方自治法第109条の2
(1)普通地方公共団体の議会は、条例で議会運営委員会を置くことが出来る。
(2)議会運営委員会は、会期の始めに議会において選任し、条例に特別の定めがある
  場合を除くほか、議員の任期中在任する。
(3)議会運営委員会は、次に掲げる事項に関する調査を行い、議案、陳情等を審査す
  る。
  1. 議会の運営に関する事項。 
  2. 議会の会議規則、委員会に関する条例等に関する事項。
  3. 議長の諮問に関する事項。
(4)前条第4項から第6項までの規定は、議会運営委員会について準用する。


4.一人会派の「呼称」について。

 議会運営委員会理事会で、多数意見ということで、1人会派の一般質問の時間を一方
的に変えたと思えば、次に、討論の制限。そしてついに、「行革110番」という会派名
を廃止し、無所属するというのだ。
 12月7日午後2時半ごろ、議会運営委員会理事会で一人会派の呼称を「無所属」に
するとの情報が入り、情報収集を行った。
 4時半ごろ、理事会が終わったとの放送が入ったので、議事課長の席に出向き、
報告を求めた。すると、課長が9年度版の資料を見せながら(下記の9年度版を参照)、
『理事会では、「会派は議員の同志的集合体である。」と意見がでて「議会内での一人
会派の呼称はすべて無所属とする。」となった。』と言う。
 そして、部長室に席を代えて話を続けていると、私たちの話を聞いていた部長が苛立
ちながら、「5時半から会議だ!」ということで話は終わった。
 マスコミに知らせようと、控室で原稿を作っていると、今度は議会局総務課長が、
「このように決まりましたので!・・・」と言いながら、
『事務連絡-会派等呼称について(通知)-議会局管理部総務課長「横山宏」』と題する
ペーパーを渡しに来た。当然、了解しないと突っぱね、記者クラブに行革110番レポー
トとして配付した。
 都議会はどうなっているんだろう? という私の質問に、ある記者が「だから伏魔殿
って言うんですよ!」と耳打ちしてくれた。

 1人会派の行革110番は、6月に都議会議長宛に「会派届」を提出している
(下記の「都議会概要の2ページ」参照)。
 そして、すべての議会の文書に会派名として「行革110番」と書かれている。
 国会には自由党・社民党がある。両党が1議席を確保していたら「無所属」
というのだろうか?
 また、東京都政務調査費の交付に関する条例、第2条には、会派について、
「所属議員が1人の場合も含む」と明記されている。
(下記の「東京都政務調査費の交付に関する条例」を参照)
 議案課長は「政務調査費の条例に一人会派と明記され認めているが、呼称の問題は別
だ」というが、そうだろうか?
 都議会に関する条例で会派について二通りの解釈が通用するだろうか?
また、昨日まで使われていた名称を、本人の意向も聞かず、替えることが議会運営委員
会理事会の申し合わせで決めることが出来るのだろうか?
都議会に何かを期待するのは所詮、無理なのかも知れない。
都議会を開かれた議会に変えることがまず第一だ。

 そこで、12/10(月)、会派略称について東京地裁に処分の取消、無効確認を求めに
提訴しました。伏魔殿と呼ばれる「都議会」、その中でも議員の傍聴すらできない暗闇
が「議会運営委員会理事会」。この裁判で、伏魔殿の暗闇の中心を明らかにしてみたい。


【参考にして下さい。】
「都議会の概要」の2ページ(ことし6月、都議会議員になった時に配られた)には、
 (3)会派  
    議会内に結成された議員の同志的集合体をいう。
    会派の代表者は、会派を結成したとき又は解散したとき、および名称を変更
    したとき、所属議員に異動があったときなどは、議長に届書を提出する。
    提出された議案などに対する賛否は、原則として会派ごとに結論が出されるの
    が従前の例である。また、委員会の正副委員長をはじめ、理事、委員数並びに
    本会議および予算特別委員会の質問時間等は、各会派の所属議員数の按分によ
    り割当られる。
と記されている。


平成9年度版には、
  5. 会派
    議会内に結成された議員の同志的集合体をいう。
    会派を結成したとき又は解散したとき、および名称変更または構成員に異動が
    生じたときは、会派の代表者は直ちに議長当てにとどけでをする。
    研究費は各会派に対して交付されるものであり、議員個人に対して交付される
    ものではない。研究費の額は、各会派の所属議員数に応じ、議員一人当たりに
    つき月額60万円の割合をもって算定した金額とする。
    都議会における各会派は、所属議員の会議、待機その他会派が主催する諸会合
    の場として会派控室を使用できる。
と記されている。


東京都政務調査費の交付に関する条例
        平成13年3月30日 条例第24号
第2条・・交付の対象等
 1. 調査費は、東京都議会議長に結成を届け出た会派(所属議員が1人の場合も含む。
   以下同じ)に対して交付する。
 2. 議長は、会派の結成の届けがあったときは、その旨を知事に通知しなければなら
   ない。会派の名称、会派の所属議員等の変更があったときも同様とする。



                  戻る